感謝を言葉で伝える

専業主夫や専業主夫を目指す人に限った話ではありませんが、感謝を言葉で伝えると相手とのコミュニケーションは、かなり円滑になります。

家庭や職場など特に身近な人に何かしてもらったら、必ず感謝の言葉を伝えるように心がけています。

以前の私は、「ありがとう」などの感謝の言葉を、ほとんど伝えることをしていませんでした。

家事や仕事をしっかり行うことで、自分は相手に何を言わなくても感謝の気持ちが伝わっていると思っていました。

しかしながら、それでは相手に感謝の気持ちは届いていなかったのです。

それに気付いたのは、妻の一言でした。

「感謝の気持ちを、ちゃんと言葉で伝えてほしい。感謝の気持ちを聞かないと、一緒に生活するのがつらいよ。」

私は家事をしっかり行うことで、妻に十分感謝の気持ちが伝わっていると思っていたのに、それは全く伝わってなかったことに、衝撃を受けました。

また、妻につらい思いをさせてしまってきたことを反省し、今後は「ありがとう」と言葉に出して感謝の気持ちを伝えることを決心しました。

それからは、何か自分のためにしてもらったことに対して、相手に感謝の言葉を伝えるように努めました。

はじめは慣れなくて、うまく伝えることが出来ないこともありましたが、何度も繰り返すうちに自然と感謝の言葉が出るようになりました。

感謝を言葉で伝えるようになって、自分の周りの環境が少しずつ良くなっていくことに気付きました。

相手との距離を近く感じるようになり、自然と明るくコミュニケーションを取ることができる関係を築けるようになりました。

感謝の言葉を伝えるようになったことで、家庭でも職場でもとても居心地が良くなりました。

また、感謝を伝えたり、感謝の気持ちを持つことは、相手とのコミュニケーションを円滑にするだけでなく、身体にも良い効果が出るようです。

これまでの科学的研究の結果からも、感謝の気持ちを伝えたりもったりすると、様々な体内システムのバランスが取れるということがわかってきました。カルフォルニア大学ディヴィス校エモンズ教授ら[Emmons,R.A.,& McCullough、M.E(2003)]の研究では、感謝することで幸福感が高まるという効果が示されています。

また、感謝することを通じて、人の意識は人生のポジティブな面に集中し、脳内の幸せになるホルモンを作り出すことも分かっています。

①「オキシトシン」:気持ちを落ち着かせたり、痛みを和らげたり、ストレスを減らす効果や、怒りや悲しみを和らげる。

②「セロトニン」:心地よさや満足感、落ち着きを感じる。

③「ドーパミン」:やる気の源となる。

④「エンドルフィン」:脳を活性化してストレス解消や、免疫力をアップする。

まずは身近な人から、感謝の気持ちを「言葉に出して」伝えてみてはいかがでしょうか?

自分自身も周りの人も幸せな気持ちになって、より豊かな人生(もちろん専業主夫としても)を送ることができるようになると思います。

Feeling gratitude and not expressing it is like wrapping a present and not giving it.

William Arthur Ward

感謝の気持ちを感じたのにそれを伝えないことは、プレゼントを包んだのにそれを渡さないようなものだ。

ウィリアム・アーサー・ウォード